ゴア表現今昔

ゴア表現の精細性は視覚文化の発達に伴ってますます進歩している。激しく殴打されれば身体が歪み、刺されれば夥しく流血する。人々はたとえ現実で体験した事がなくてもそこに現実感を見出してきた。たとえ仮想の出来事であっても。

自らが介入して自在に刺激を加えられる視覚文化ーすなわちゲームが登場して以来、この「現実感」はさらに重要性を帯びはじめた。当初は数色のドッドで構成された敵が光って消える程度の演出に過ぎなかったが、点や線の集合がやがて具体的なモチーフを形どるまでにそう時間はかからなかった。

90年代に入るとゴア表現はいよいよある核心に到達する。立体的なフィールドを歩き回って写実的な銃でもって人を殺せるようになったのだ。これまでは想像力を働かせなければとても人間や銃に見えなかったグラフィックが、この頃にははっきりとそう認識できる水準に達していた。… 続きを読む

注目ゲーム四選

E3で次々と期待できそうなゲームが発表されている。ゲーマー界隈ではややこしい話や演出を気だるいものと見る向きも少なくないが、個人的にはそのややこしい話が大好きでたまらない。なんならもっと厄介で呻吟するような話を作ってほしい。難儀であればあるほど深く没入できる。

We Happy
続きを読む

Realm Royale 所感

この頃は本当にバトルロイヤルルールのシューターが多い。あたかも雨後の筍を彷彿させる。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下、PUBG)の歴史的業績はベンチャーから大手まであらゆるゲームデベロッパを誘惑した。今日「バトルロイヤル」はコンピュータやモバイルの別なくもはやゲームジャンルの名称として成立している。

「Paladins」や「SMITE」で有名なHi-Rez … 続きを読む

Close Me 考察

人の内心から作り出される恐怖もある。なぜ人はのっぺらぼうに恐れを抱くのか。顔がないゆえに相手の感情や状態を想像できないからだ。情報の欠如は恐怖を生成しうる。光も音もない暗闇を連想させるように。

あまりにも情報が得られないと、人はしばしば無理矢理にでも予測で物事を判断しようとする。徐々に肥大化していくそれが妄想に変わるまでそう時間はかからない。優れたホラーとは恐怖そのものではなく恐怖の予感をプレイヤーに与え続ける事なのだ。

わずか数百円で買えるホラーゲーム「Close … 続きを読む

スクリプトを殺し続ける日々

僕たちゲーマーはいつになっても性懲り無くスクリプトを殺し続けている。飽きもせずに。光り輝く剣を手に入れて数字を積み増しするためにひたすらそれを繰り返す。紫色や金色で彩られた名前を吐き出してくれる敵はいつでもそこにいた。

今日、各所で話題沸騰中のMORPG「Dauntless」のオープンベータが開始されたが、この日記を執筆している時点ではまだログインできない。あまりにも参加者が多すぎてサーバに入れないからだ。

映像を観る限りではモンスターハンターのようなゲームだが、今から売り出す以上は何らかの工夫や演出が凝らされているのだろう。もちろん楽しみにしている。しているが、それでもこの手のジャンルに通底したある種の白けた感情を拭いきれないでいる。… 続きを読む