2024/06/27
論評「哭悲」:二段構えの地獄
先週の土日はまことにファックネス(ファックの抽象名詞)であった。オフィスで蔓延していた喉風邪の煽りを受けて療養を余儀なくされていたのだ。子どもの頃は居間に布団を敷いてもらって普段は観られない平日のテレビ番組や映画などを楽しんだものだが、なぜか今はそううまくいかない。話がてんで頭に入ってこないのである。
あるいは、もしかすると在りし日の少年陸王は話の内容を捨象して映像の動きだけを追っていたのかもしれない。昔も今もカメラワークにうるさい性格だった。それはともかくとして、日曜日の昼あたりには体調不良なりに映画を観てもよい体制が整っていた。こういう時に観る映画はとことん過激なものでなければならないと僕の中では決まっている。
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