2026/04/10

病院でマイナンバーカードを読み取るやつをLinuxから叩く

詳細は伏せるが、Panasonic製のやつ(XC-STFR2J-MN)を自由にいじれる機会を得たので色々試した。病院に置かれている端末では特に主要なタイプの一つではないだろうか。従来の健康保険証が廃止されマイナンバーカードに事実上一本化された今日では、すでに多くの人々に馴染みのある端末と思われる。 こんな立派な機械を全国津々浦々、遍く病院にことごとく購入させ、補助金まで総動員して半ば無理やり運用を開始したほどなのだから、目に見える有用さをそのうち発揮してくれると嬉しい。そうでないと困る。幸いにして端末の扱い自体はとても楽で、ユーザ側の操作といえばカードを置いてボタンを押して、顔写真を撮らせて後はいくつかの質問に答えるくらいしかない。 Read more

2026/03/27

Linuxの日本語入力を改善するIME「Karukan」

Linuxの日本語入力の歴史は血で描かれている。Linuxには企業に雇用された専任のIMEチームなどない。ごく限られたリソースで細々と紡いできた足跡を辿って築かれている。開発者がその孤独と重荷に耐えきれなくなった時、一人またひとりと斃れていき、悠久の歳月を経て誰かが足跡の後を引き継ぐ。 そうした先人たちの努力のおかげで、今日僕たちはさほど苦労せず日本語入力を行うことができる。かつてフタバスズキリュウが福島県沖で猛威を振るっていた時代を思い出してほしい。あの頃、我々の祖先はまだ海の底でこそこそとソースからビルドしていたのだ。 Read more

2026/03/15

白スニーカーの難しさ

じきに春が訪れようとしている。草花が芽吹き桜が舞うこの季節は街中の景色も華やいでくる。これらの環境変化は服装の配色にも影響を及ぼす。黒やダークネイビーの分厚い外套がベージュや中間色のトップスに変われば、おのずとボトムス、そして靴も環境に適応せざるをえない。そう、春夏は白スニーカーの季節でもあるのだ。 白スニーカーは無数に存在する。世界中のあらゆるメーカーやブランドが販売している。黒スニーカーと双璧をなす定番中の定番ゆえ、きっとどこの誰の靴箱にも一足や二足の白スニーカーがあるだろう。カジュアル化された現代の服装であれば、何人もまったく意識せず白スニーカーを履くことができる。それを前提に作られているのだから当然だ。 Read more

2026/03/05

噛む代償

僕は食べ物を噛むことが好きだ。人より10倍は噛んでいる自信がある。なにか類似したものの中から一つ選ぶ時、大抵は噛み応えがありそうな方を選ぶ。しかしこうした選択は、しばしばコスト的な不遇を被る。柔らかく精白された製品の方が市場の支持を得ている以上、大量生産の恩恵を受けるのはそちらの方であり、固形物より液体や粉にしている製品の方が輸送コストが安く低廉化しやすい。つまり、僕は人より噛み意地が張っているせいで噛む代償を支払っていると言える。 Read more

2026/02/23

奇妙なオンラインゲームの思い出を語る

時に西暦2005年、ネットサーフィン(死語)中に見かけた広告を見てWebページを開くと、そこにはスタイリッシュかつ洗練された世界観が広がっていた。当時、基本無料のオンラインゲームといえば、緩いファンタジーの世界で低頭身のキャラクターがわちゃわちゃしているものと相場が決まっていた時代に、完全な3Dグラフィックスで銃と長剣が交差するゲームが登場したのだ。この認識は当然ながらただの世間知らずであったが、ローカライズされた無料のゲームにしか手が届かない陸王少年には、まったく真新しい存在に映った。 Read more

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