2024/03/24

『戦略級魔法少女合同』に寄稿した

C103で戦略級魔法少女合同の広報ペーパーを配ることになりました 今回は自分のサークルスペースは無いので各寄稿者のサークルで配布します 普通のチラシにしても良かったのですがちょっと高級仕様でリソグラフ印刷のポストカードを真空パックにしました 来年5月に出る戦略級魔法少女合同をよろしくね pic.twitter.com/k1FpkjsocX — enden (@enden_nix) December 26, 2023 五ヶ月ほど前に触れていたものの、ようやく作品の提出がすべて済んだので改めて宣伝しておく。当初は短編一作の寄 Read more

2023/09/18

夏の公死園

全国高等学校硬式戦争選手権大會の準決勝、帝國実業と韋駄天学園の試合は佳境を迎えていた。共に十名いる選手のうち六名が仮想体力を失い退場を余儀なくされ、残る四名が市街地を模した公死園戦場の各所で互いに隙をうかがっている。帝國実業高等学校三年の主将、葛飾勇はこの時、昭和八九式硬式小銃に装着された弾倉が最後の一つだった。地道な基礎練習を怠らない生真面目な性分が功を奏して彼は装弾数を正確に把握していたが、同 Read more

2023/08/06

Migrate

私の家の壁には海岸が飾られている。軌道上で衛星カメラが撮り溜めした動画をループ再生しているのだ。構図は決まって上半分が海、下半分が砂浜で、地球のどこの海岸を映し出していてもそれは変わらない。ルームメイトのリィはこの構図しか好まない。ディスプレイというよりは絵画を意識したつもりなのか、投影部分の周りは大げさな中世趣味の額縁で囲まれている。 「これこそが大自然のツートーンなんだ」 などといかにもなことを彼 Read more

2023/06/14

ショットガン装備

通学路の道すがら、通りかかる交番にはショットガンが架けられている。大人が三人も入ったらぎゅうぎゅう詰めになりそうな手狭な空間の中で、それはいっそう神々しい異彩を放って僕を釘付けにした。まるで御神体みたいだと思った。 「熊が出るからな」と言葉少なめに言うのは僕の兄だ。長老みたいなお爺さんと入れ替わりに兄が警察官になったのが十年前で、僕がショットガンに惹かれたのも同じ頃だった。 「じゃあ兄いは熊が出たらこ Read more

2023/02/11

Overwritten

あまり記憶には残っていないけど、私は幼い頃に一度死にかけたらしい。なにかに気を取られやすい質だった私はその時、するっとママの手をすり抜けて車道に飛び出した。いくらなんでも車が危ないってことは当時の私にも解っていたはずなのに、今となってはそんなに気になったものがなんなのかも分からない。 次の瞬間、横からすごい力で吹き飛ばされて、すぐに目の前が真っ暗になって、目が覚めたら真っ白な部屋のベッドで寝ていた。 Read more

2022/10/07

人生やり直せるからって勝ち確だと思うな

急な話で申し訳ないけど君は人生をやり直せることになった。現在の人格と記憶を保ったまま、任意の過去の自分に時間移動できる。いわゆるタイムリープってやつだ。君がよく知るであろう言葉で表せばね。ああ、僕が誰かは気にしなくていいよ。問題はやり直したいかどうかだ。今の自分にすっかり満足しているなら断れるが……どうせ断らないだろ? 僕調べでは対象者の七十三パーセントが五分以内に合意している。誰しも人生に不満はあ Read more

2022/09/16

ノイズキャンセリング

その洞穴は足腰まで浸かる水たまりを越えた先にあった。両脇を切り立った高い崖に囲まれ、道は狭く、反対側は鬱蒼と茂った山の森林に遮られている。ゆえに侵入経路はここ一つしかない。昨夜の雨露と思しき雫が両脇の崖を伝って落ち、できあがった水面が陽光をてらてらと反射している。 ウィリアム・ソイル隊長率いる王家の守護隊〈ロイヤルガード〉は崖の手前に整列していた。黄金色の輝きを放つ板金鎧と兜に身を包んだ金髪碧眼の剣 Read more

2022/06/06

マンション自治会怪異退治係

昼下がりの静寂を突き破るがごとく打ち鳴らされたチャイムに、僕は結構な怒りを覚えつつ応じた。例えるなら「はあい」と「あ゛あ゛?」の中間をとったぐらいの感じだ。 やや大げさにドアを開け放つと、そこにはいつか見たような顔つきの老人が立っていた。記憶は曖昧だがきっと同じ階の住民に違いない。瞬時に公共的な表情を取り繕った僕に、それを知ってか知らずか老人はぶっきらぼうに言った。 「あんたに決まったから」 「はい?」 Read more

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