点と接線

#diary

生地探しの旅

前回 の新シリーズ。鞄と靴を一通り刷新せしめたので次はテーラードジャケットとトラウザー、すなわちスーツを手に入れる。こういう話をすると周りからは大抵怪訝な顔をされる。「せっかく背広など纏わずに済む身分なのに、ずいぶん面倒な真似をするぢゃないか」とは友人の弁。だが、僕は三十路過ぎまで生きてきて自分の性癖を十分に理解した。僕は面倒くさいのが好きなのだ。今こうして書いている文章からしてそうだ。わざわざ面倒くさいLinuxディストリビューションを立ち上げ、面倒くさいウインドウマネージャ上で面倒くさいエディタを使って面倒くさい自作キーボードを叩いて面倒くさい言い回しでブログをしたためている。このブログ自体も面倒くさい方法で構築されている。家に帰ったらまずは革鞄と革靴をブラッシングする。月一でクリームも塗る。

実装を義務とする

先週末、これ を作っていた。mttという名前のnpmパッケージで、個人的にまとまっていると嬉しいファイル操作をコマンド化したものだ。実装はTypeScriptで行っている。指定する引数によって機能が変わり、mtt -rで$EDITORを呼び出して行う一括リネーム機能、mtt -cでファイルおよびディレクトリを個別に圧縮する機能、mtt -iで画像ファイルを縮小する機能を備えている。npm instal -g @riq0h/mttでインストールできる。

ファッション・スロットを増やす

先日、三十路を過ぎた身でピアス穴を開けた。ぶすり。いや、ぶすりという感じではなかった。バチンッという音に近かった。耳に穴を開ける道具はパンチ穴を開ける機械と構造が似ている。というより、対象が紙か皮膚かの違いだけで仕組みはほぼ同じなのではないか。ともあれ、そのようにして僕の耳たぶに穴が穿たれたのだった。こういう経験は学生のうちに済ませておけば話が早かったのかもしれないが、その頃はそうした事柄にさほど関心を抱けなかった。むしろ、どうしてわざわざ痛い思いをしてまで着飾る必要があるのか、と訝しんでいたほどだ。しかし歳をとり相応に視野が広がってくるにつれ、遅まきながらピアッシングが装飾を拡張する実用的な手段だということに気づいたのである。

ルイーズ・ブルジョワ展に行ってきた

先週末、ちょっとした思いつきから「ルイーズ・ブルジョワ展」に行ってきた。かなり刺激的な内容ながら人気を博しているらしく、前提知識を備えていなくてもそれなりに楽しめるのではないかと期待した次第だ。結論から言うと、この目論見は大いに当たった。本展のテーマは良くも悪くも非常に明快で分かりやすかった。各所でアイコン的に押し出されている展示物が蜘蛛の大型彫像なのは知名度を重視しての判断と思われるが、母性の持つ二面性を暴き出すという真意を伝えるにはかえって抽象的すぎたきらいも否めない。デート向きのおしゃれな美術展だと早合点して行ったカップルなどは少々気まずい思いをしただろう。