点と接線

#diary

本売りまくりⅢ

@riq0hの投稿を見る 前回 の続き。8月12日、コミケ当日。ほぼ始発の電車でサークル主催者、東大生君ことenden ――僕はいきなり登場人物の名前を出さず段階を踏むやり方が好きだ――の家に向かったところ、寝耳に水の新事実を知らされた。様々な事情により特装版の仕上げがまだ完成していなかったのである。彼は徹夜で作業を続けていたものの無慈悲にも太陽はみるみるうちに昇り、サークル参加者の入場時刻は刻一刻と近づいている。オタク学生に特有の本棚とガジェット類と謎のオブジェで満ちたワンルームで、僕も自分ができそうな作業を手伝ったが今さら大して能率は上がらない。気がつけば時刻は7時半を過ぎ、8時に迫りつつあった。本来、サークル参加者は9時半前に受付を済ませなければならず、ここから国際展示場駅まで1時間以上かかることを踏まえると今すぐに出なければ間に合わない。

本作り

8月3日(土)。夏コミに向けての同人誌作りが始まった。当ブログでもかねてより宣伝している戦略級魔法少女合同 の特装版を作り、元の2倍の価格で売りつけようというのだ。この計画は本来すでに実現しているはずだったが、様々な困難により今回まで持ち越しになっていた。サークルの学生諸君らが夏休みに入った今、急ピッチで制作が進められている。当日、サークル主催者の東大生君(仮名)と参加者の藝大生君(仮名2)と私文中退(僕)が全員1時間以上遅れて東大駒場キャンパスに集結すると、どこからか謎の電動工具や様々な作りかけの部品、その他道具などが続々とまろび出てきて準備が整った。東大生君が室内で他の作業をしている間、藝大生君と僕は前回も紹介した 槌音広場で板を切る仕事に従事する。

20世紀生まれのサイボーグ

ふと、眼鏡を変えたくなった。僕にはあまり良くない手癖がある。最低でも5分に1回は眼鏡の位置を直そうとして手が動いてしまう。中指でブリッジを押し上げるだけだから大した手間ではないが、それでも5分に1回ともなればチリツモでかなりの運動量になる。もし累計をまとめてエネルギーに変換できたらドリップコーヒーのためのお湯くらいは沸かせるかもしれない。そんな手癖が身についたのも8年前に買ったJINSのフレームがやたらと長持ちしすぎているせいである。店で金属部分を曲げ直してもらってもズレるので、パーツ本来の寿命はとっくに摩滅しているに違いない。しかしJINSには真円に近いフレームがほとんどないゆえ換装の機会が一向に訪れず、結果として基幹ハードウェアが過剰な対応を余儀なくされている。なにしろまったくズレていなくても無意識下で発動するほどだ。

革探しの旅Ⅱ:必要にして十分な携行品

前回 の精神的続編。革鞄は買わないと言っていたが、あれは嘘だ。幾度となく原宿の工房に通って選び抜いた一品が先週末、約2ヶ月の歳月を経てついに完成と相成った。この鞄には使う前にして僕のライフスタイルが詰まっている。なぜなら来る日も来る日も、工房のありとあらゆる鞄に携行品を出し入れして検討を重ねてきたからだ。そこには永久の課題が存在する。”僕は一体なにを持ち運べば事足りるのか?”人によってはこの問いは愚問である。常に巨大なリュックサックを背負い、一切の荷物を受け入れられる大人物に引き算の理屈はない。たとえ中に半年に一度も使わない道具があったとしても、いざという時に役立てばそれで良しと鷹揚に構えられるのならどこにも差し障りはない。