2024/08/26
革探しの旅Ⅲ:ジッパーの逆襲
前回の精神的続編。たぶん旧作ファンに怒られる方の。一度決めたコンセプトを覆すのは辛いものだ。ある日、通勤用に愛用していた布鞄が裂けた。ラップトップが入り、他の携行品もぴったり収まる上に可愛い、すばらしい鞄だったのにここへきて弱点が露呈してしまった。誓って言うが直接なにかを当てたり擦ったりはしていない。上の画像は内側の左端だが右端もほぼ同様の有様だ。
もちろん補修はできる。せっかくなら裁ち革を用いた修繕を試そうと思い、すでに革素材を発注している。だが、どんな素材を用いようとも状況からみて応力が端に集中している以上、通勤用途にはもはや耐えられそうにない。今後は予備や雨天時など他の身の置きどころを考えてやる必要がある。
となると新たに鞄を発注しなければならず、材質はおのずと革製が選択される。長期的な耐久性において革を凌ぐ材質はそうない。コストパフォーマンスではナイロンが有利だが、加水分解という時の宿命からは逃れられない。製品サイクルの早さゆえデザイントレンドの影響も受けやすい。一方、革製品はそれ自体がトラディショナルな性質を持つ。きっと月面旅行でも使われるだろう。
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