ある時、サークル主のenden が言った。「食塩水に漬けてみたんですけど放っておいたらなんか良い感じになったんですよね、これで本を作りたい」手に持った容器には塩の結晶が浮いた紙だか発泡スチロールだかが入っていた。「え? これで……本を……?」数ヶ月後、この話は現実のものとなる。当サークル『Gradierwerk』は異常装丁本の制作を行っている。第一弾の『戦略級魔法少女合同 黒点』 において装丁が高く評価されたこともあってか、彼はさっそく次のアイディアを試したがっていた。塩の結晶が固着した本のイメージから、作品のテーマは環境について幅広く取り扱うSFに決まった。その名も『環境SF合同 圏界面』だ。後ろの2文字は僕が考えた。
実はこないだから日記をしたためていた。このブログとは別の、紙にペンで書く方だ。毎日、手近なメモ帳に300文字ほど書きなぐっている。なにかを始めようとする時、やたらと形を整えるのはあまり良い筋ではない。モチベーションを行為ではなく形式に委ねてしまうと、その枠から外れた途端に継続力を失うからだ。一ヶ月ちょっと経ち、もともと使い古していたメモ帳を使いきった。改めて読み返すと、日を追うごとに文面がやや長く技巧を帯びているのが分かる。なにしろ手書きはundoが効かないので、当初は書き損じを倦んで平易に表現せざるをえなかったのだ。だが、何週間も文字通り手を動かしていたおかげで指先と脳の間の経路が潤滑されたらしい。だいぶましになってきている。
6年も共に暮らしたKindle Oasis(第9世代)に別れを告げて、ついに新しいKindle端末を購入した。これまでにも何度か買い替えの機会をうかがっていたものの、ページ送りボタンを搭載した新型が改めて出ることはなさそうだとようやく諦めがついたのである。物理ボタン付きのE-ink端末自体は他にもたくさんある。楽天Koboにもあるし、BOOXやらBigmeやら、最近は競合他社の存在に事欠かない。それらの多くはより完全なAndroid OSを搭載してもっと広範な用途に向いていたり、Kindleに先んじてカラー対応のE-inkディスプレイを備えていたりする。
ターミナル上からすべてを操作したいと願う者にとって、ファイラは是非とも備えておきたい代物の一つである。いかに我々が小洒落た種々のランチャやコマンドで日常の用を足せるとしても、ファイラの機能性に助けられる機会は少なくない。そのたびに任意のGUIファイラを起動してマウスをポチポチとやるのは少々惜しい。CLIのファイラはすでに色々ある。古くにはranger があるし、Goで書かれたミニマルなlf というのもある。実際、後者の方をたまに使っていた。とはいえ、まあ、せっかくなので新しいものを試したい。そこで、今回はYazi を選んだ。それにしても自分がRustを書いているわけじゃないのにRust製って言われたら気になってしまうのはなんでだろうね。マイナー界のミーハーかな。