点と接線

キーボードのことだけ考えて眠る

今年もやって参りました。本稿は一般社団法人異常文章排出機構のアドベントカレンダー2023、24日目の記事です。物書きはキーボードにこだわる。文章を打つからだ。プログラマはキーボードにこだわる。コードを打つからだ。ゲーマもやはりキーボードにこだわる。敵を打つからだ。それらすべてに当てはまる僕も、もちろんキーボードにはそこそここだわっている。その昔、そう多いとは言えない稼ぎを元手にえいやと買ったLeopold FC660C をずっと愛用してきて、僕はこれぞ最高のキーボードだと確信していた。すなわち、矢印キーが付いた静電容量無接点方式のキーボードこそが業務によし、ゲームによしで攻守最強に違いない、との理屈である。

巨大質量に引きずられて

*Fediverseは静かな星系である。Xという名の、自分自身をも燃やしながら光より速く自転している惑星の騒々しさと比べたら、ここいらの星々はまるで止まっているように見える。長い時間をかけてようやく最初の公転を終える惑星もあれば、自転すらままならず雲散霧消してしまう惑星もそう珍しくはない。なにしろ中心がないものだからそもそも公転の定義からして怪しい。我々は一体なにを頼りに回っているのか、どこへ行こうとしているのかさえ定かではない。かといって別に迷っているわけでもなく、むしろ確固たる意志で漂っている。時折訪れる旅行者はこの辺境特有の奇妙な生態に関心を寄せてくれるが、特になにもないと判ると足早に去っていく。ここには離脱を妨げる高重力もない。そんなFediverseもたまに惑星同士がうまい具合に隣接する時がある。その瞬間、いつか届けば儲けものと放っておいた電波が結びつき、一時の交流を楽しむことができる。さらに調子が良ければ三連星や四連星を構成する場合もありえるだろう。だが、互いに気まぐれな軌道を描いているゆえ、いつまでも引かれ合っているとは限らない。ある日。そこへ、巨大質量を備えた惑星が超速度を伴って星系に飛び込んできた。Threadsだ。そのあまりの重力の強さに周囲の惑星は軒並み引きずられ、あたかもビー玉のごとく傾斜のついた宇宙のフローリングを転がっていく。にわかに加速度をもたらされた彼らは次々とThreadsの後を追いかける。

デスク環境改善Ⅰ

@riq0hの投稿を見る 初めて家電屋で触ったいつか以来、僕の手のひらはずっと「これだ」と言い続けていた。だが、僕の視床下部あたりに居座っているやつがすかさず「でもお前ゲームするじゃん」と横槍を入れてくる。それを聞いた大脳が「確かに……ゲームするたびに入れ替えるのも面倒だし……結局マウスばかり使っちゃうだろうし……」と判断を保留する。幾度となく繰り返されたやり取りだ。しかし時は流れる。三年が経ち、五年も経つともはや僕はゲームをしなくなっていた。視床下部にいるやつはだいぶ前から眠りこけている。無理もない。FPSゲームとかだけに使う神経って、なんとなくありそうだよな。となると、大脳が手のひらの言い分を聞き入れるのは自然な道理だった。師走にしては生暖かったある日、僕はヨドバシAkibaのトラックボールブースに居座り、脇目も振らず樹脂製の球体を愛でていた。

NeovimをさらにLuaLuaさせた

あれから 一年近い月日が経った。ひとたび完結を見た僕のinit.luaはその後も進化し続け、ずいぶんIDE的な出で立ちに変貌を遂げた。当初のサブ武器としての位置付けはどこへやら、今ではすっかり長剣の顔をして鞘に収まっている。電脳空間を切り開くデジタルロードアウトはえてして可変長であり、所有者の意向次第で自在に特性を変えられるのだ。本稿では新たに増えたプラグイン群を紹介する。jaq-nvim いわゆるタスクランナー。書いたコードを即時に実行してくれる。国内では応用の幅広さからvim-quickrun がとりわけ有名だが、元がVim用のプラグインなのでNeovim特有のUIに対応していない惜しさがあった。jaq-nvimは逆にNeovimでしか動かない代わりにfloat windowで表示できる。