2021/04/26

インド土産をもらった

中学以来の友人Yがインドから一時帰国してきた。彼が言うには、インドでの暮し向きは期待ほど愉快なものではなかったらしい。なんでもコロナ禍により移動が厳しく制限され寮からほとんど身動きできず、昭和然とした文化に染まりきった勤務先にも白けてきたという。グローバルに展開しているからといって企業体質が合理的とは限らないようだ。 そういった現地法人の上役たちは、世界に打ってでる典型的な企業戦士として――まさにサムライの面持ちでこれまで戦ってきたのだから、下の者にも同じ信念を要求するであろうことは想像に難くない。とはいえ、ピストル相手に日本刀で斬りかかったところで撃たれてしまえば終わりだ。いずれ古い慣習を見直す日が来るだろう。 Read more

2021/04/17

書評「アーサー王宮廷のヤンキー」:知識無双系の始祖

前置き 現代の科学技術や知識によって古の蛮習を一掃し、かかる圧政から民草を救おうとする試みはあらゆる物語の上で実践されてきた。どれほどの賢者であっても実際に未来の出来事を把握し、その結果までをも経験した者には及ばない。ゆえに主人公は常に圧勝する。文明を象徴したるわれわれの優れた科学や理性が過去の後塵を拝することなどありえないからだ。 いわゆる知識無双系と呼ばれる作品群は、それらの輝かしい勝利や民からの崇拝、旧弊の権力があげる断末魔などを通じて、われわれの文明がいかなる機序にして成り立っているか教えてくれる。同時に、ただ漫然と座って読んでいるだけでも実に心地の良い優越感をもたらしてくれさえもする。たとえ、自身が科学文明という名の巨人の肩に乗っているに過ぎないのだとしても。 Read more

2021/04/12

コスパに優れたメールサーバ「mailbox.org」

かつてはメールサーバをVPSで運用していたが、当ブログを静的サイトに刷新したことを契機にVPSそのものをやめてしまった。現状、ConoHaのレンタルサーバの世話になっている。競合他社の「さくらのメールボックス」はどえらく激安だが、独自ドメインだとSPFにもDKIMにも対応しない粗末な仕様だったので候補に入らなかった。 とはいえ、そうは言ってもConoHaの月額550円はさすがに高い。当時はあれこれと他に注力したいところがあったので一応払うだけ払ってきたが、こうして諸々の環境が整って落ち着いた今となってはおのずと再検討の余地が生まれてくる。エンジニア界隈をざっと眺めてみると、やはり僕のように独自ドメインのメールアドレスを運用している変わり者が少なくない。 Read more

2021/04/10

i3wmの紹介およびトラブルシューティング

本エントリでは僕がi3wmに移行してハマった箇所を簡潔なQ&A形式で記していく。必要に応じて随時追記が行われる。このトラブルシューティング集は備忘録を兼ねているため、いつもの冗長な文章表現は極限まで省略される。 i3wmに移行した理由はもともと周囲でよく話を聞いていたというのもあるが、コロナ禍により使い道を失っていたラップトップマシンを久しぶりに開き、予想以上にトラックパッドの操作性が悪いと気づかされたことに端緒を発する。僕のラップトップはX1 Carbonなのでトラックパッドのハードウェア的な分解能が特別に悪いわけではない。思えば、Macbookを使っていた時もトラックパッド操作はそんなに好きではなかった。 Read more

2021/04/05

GitHubにStorageの使いすぎを怒られた

10MBいくかも怪しい静的サイトでいくらなんでもそれはおかしいと思ったが、結論から言うとこれはartifactと呼ばれる、GitHub Actionsを実行してホスティングサービス等にdeployされる過程で発生する生成物が原因だった。 このartifactは、初期設定では90日分もの量が溜め込まれる。GitHub Storageの無料枠は500MBまでなので1回転あたりはごく微量だとしても、僕みたいに些細な改稿でひっきりなしにCI/CDをぶん回しているとあっという間に上限に到達してしまう。 Read more

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