2026/01/23

中道改革連合は元祖野合プロの自民党に学べ

まもなく衆議院選挙が幕を開ける。高い内閣支持率を武器に与党過半数を狙う自民党に対して、野に下った公明党と立憲民主党が繰り出した秘策は、まさかの新党結成であった。聞けば総裁選の頃にはすでに内々で準備を進めていたと言う。選挙直前の新党結成といえば希望の党の一件が記憶に新しく、古い方を歴史資料から掘り起こすなら新進党が思い浮かぶ。どちらも野党にとってひどく苦い経験だったのは議論を俟たない。 新党 「中道改革連合」 (以下、中道)は、少なくとも希望の党の二の舞は避けたいと考えているらしく、表向きは『原発再稼働容認』、『安保法制容認』というかなり厳しい条件を立憲民主党に突きつけた一方で、実際には来る者拒まずの姿勢で参加を受け入れている。 「排除します」 の一言で風向きがひっくり返ってしまったあの一件は、しかと各々の胸中に刻み込まれているようだ。 Read more

2025/09/24

自分たちの方(党派)を向いてほしがっている

創作においてはなにを描くかということと同じくらいなにを描かないのかも重要だ。節操なく要素を詰め込んでいくと太い幹として通したい真のテーマ性が損なわれ、あちこちに散らばって生えた枝葉に栄養を奪われ尽くし、いかにも貧相な見てくれの木々が出来上がる。 これは少し角度を変えると商業的な動機でも成り立つ。ある要素を取り入れるとそれに親和的な客層に好印象を持ってもらえるが、同時に他の客層には反感を抱かれる。ならばと広く客層を取り込もうといたずらに要素を散りばめると、かえって誰にとってもやや不快な、いわゆる「ノイズ」まみれの作品に堕してしまう。要素は増やすよりは減らす方が容易い。 Read more

2025/08/22

革探しの旅Ⅶ:クラッチバッグ編

ナンバリングはもう忘れてくれて構わない。夏真っ盛りの今だからこそ着たい服装はやはり半袖のポロシャツである。僕は夏が来るたびに持っていない色のものを新しく買う。微妙に色合いの違うピンクだけで半ダースくらいのバリエーションが箪笥に唸っている。鹿の子よりニットポロの方が好きだ。ポロシャツという出自からしてスポーティな服装がニットだと一気に都会的な雰囲気になる。最近はMOONCASTLEがアツい。大阪のニットブランドで作りがとても良い。 ところが半袖ポロシャツを着ていると悩まされるのが鞄だ。ニットポロがいかにおしゃれであってもポロシャツはポロシャツなので、ワイシャツより大幅にカジュアル寄りになるのは避けられない。なにしろ半袖シャツそれ自体が圧倒的にカジュアルなのだ。イギリスの高貴な紳士にはファッションの構築感を維持するために半袖の服を一切着ない人もいると言う。しかし我々は誠に遺憾ながら高温多湿の日本に住んでいる。真夏に長袖のニットポロなど着ていたら蒸発しかねない。 Read more

2025/04/03

いずれすべてが代行される

入社当日、または数日目にして早くも退職を果たした新卒社員が続々現れていると言う。巷ではこれを若者特有のタイパ思考などと世代論にまとめて扱う傾向が強いが、新卒者の早期退職率は昔から今まで概ね横ばい(約3割)で目立った変化はなく、少なくとも統計上からは各世代の内的な性質に因る特徴は見られない。 あえて想像するなら、かえって雇用形態が曖昧だった昔の方が「あいつはトンだ」「フケた」と濁して突然消える向きがありそうに思える。もっとも手軽なはずのスキマバイトの類にもスマートフォンが必須とされ契約に個人情報が求められる今時と異なり、当時は港町やドヤ街に赴けば住所不定無職の風来坊でも難なく仕事にありつけたと聞く。だとしたら、昔には昔なりの早期退職の姿があってもおかしくはない。 Read more

2025/03/05

二つのルールの狭間で

最近、興味深い話を聞いた。子育ての難しさだ。ある母親いわく、子どもがなにかをこぼしたりして粗相をすると、自分で掃除をするように言いつけているという。といっても、せいぜい床や机を拭く程度で、躾としてはごく妥当に思える。まもなくその子は後始末の作法を身につけた。 ある日、母が料理中にうっかり手を滑らせて床を汚してしまった。ちょうど子どもが近くにいたので「代わりに掃除しておいて」と頼むと、その子は頑として言い張った。「自分のことは自分で――」母親が繰り返し言っていた叱責である。結局、掃除は後で母が行った。 Read more

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