2026/01/23

中道改革連合は元祖野合プロの自民党に学べ

まもなく衆議院選挙が幕を開ける。高い内閣支持率を武器に与党過半数を狙う自民党に対して、野に下った公明党と立憲民主党が繰り出した秘策は、まさかの新党結成であった。聞けば総裁選の頃にはすでに内々で準備を進めていたと言う。選挙直前の新党結成といえば希望の党の一件が記憶に新しく、古い方を歴史資料から掘り起こすなら新進党が思い浮かぶ。どちらも野党にとってひどく苦い経験だったのは議論を俟たない。 新党 「中道改革連合」 (以下、中道)は、少なくとも希望の党の二の舞は避けたいと考えているらしく、表向きは『原発再稼働容認』、『安保法制容認』というかなり厳しい条件を立憲民主党に突きつけた一方で、実際には来る者拒まずの姿勢で参加を受け入れている。 「排除します」 の一言で風向きがひっくり返ってしまったあの一件は、しかと各々の胸中に刻み込まれているようだ。 Read more

2025/10/30

ネクタイが政党カラーと被る

季節の変わり目はネクタイ選びが捗る。紳士の正装においてネクタイは装飾が許される数少ない領域であり、ネイビーやグレーで堅牢に構築された基礎に華を添える重要な役割を担っている。秋冬はジャケットの色の深みに合わせてネクタイの色合いも落ち着かせる傾向にあるが、それでも模様や柄の幅広さを考えれば十分な選択肢が用意されていると言える。 さて、そんなネクタイの豊富な種類のうち、特に代表的な模様としてレジメンタル(ストライプ)が挙げられる。二色または複数の色で斜線を引いたデザインを持つあの柄だ。一般的には細い線と太い線を組み合わせて三色ほど使っているものが多い。使う色が多いと主張が強くなりそうなのは誰しも概ね想像がつきそうだが、実は色が少なくても同様の印象を抱かれる場合がある。 Read more

2025/07/30

「顧客ファースト」の政治の方が怖い

先の参院選は自民党の敗北、国民民主党・参政党の躍進、立憲民主党を含むリベラル勢力の停滞という結果に終わった。与党の過半数割れはともかく、5議席程度の議席増が見込まれていた立憲民主党が現状維持に甘んじたのは予想外だった。与党と野党第一党が揃って振るわないのはなにか示唆的なものを感じる。 思うに、市井の人々は現状の体制それ自体にかなりの不満を抱いている――リベラル勢力ではない日本維新の会が同じく退潮していることを踏まえると、左右どちらかのイデオロギーが目立って支持されているわけではない。まだ試されていない新しい勢力で、かつ目下の不満を解決してくれそうかどうか、という刷新感が趨勢を決めたのだと考えられる。 Read more

2025/07/18

2025年参議院選挙、僕はこのように投票する

今週末、参議院選挙の投開票が行われる。すでに各メディアが報じているように、与党の過半数維持はかなり厳しい情勢だ。政治信条的な面からも制度設計上の面からも政権交代を期待する立場としては、通常これは歓迎すべき状況である。ところが、今回ばかりはそういうわけにもいかない。 なにしろ石破政権は過去の政権と比べて明らかに穏健的であり、表向きは保守自認ながらも実態的にはほぼリベラルと言っても差し支えない政権運営を行っている。特に安倍政権時代によく見られたナショナリズム賛美や居丈高な態度はすっかり鳴りを潜め、夫婦別姓や同性婚に諸手を挙げて賛同するとまではいかなくとも、前向きに検討しないでもないぐらいの姿勢が感じ取れる。 Read more

2025/03/05

二つのルールの狭間で

最近、興味深い話を聞いた。子育ての難しさだ。ある母親いわく、子どもがなにかをこぼしたりして粗相をすると、自分で掃除をするように言いつけているという。といっても、せいぜい床や机を拭く程度で、躾としてはごく妥当に思える。まもなくその子は後始末の作法を身につけた。 ある日、母が料理中にうっかり手を滑らせて床を汚してしまった。ちょうど子どもが近くにいたので「代わりに掃除しておいて」と頼むと、その子は頑として言い張った。「自分のことは自分で――」母親が繰り返し言っていた叱責である。結局、掃除は後で母が行った。 Read more

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