誰しも我が身はかわいい。人間、自分だけが真実の努力を培っていると言い張り、他者のそれについては過小評価を怠らない。インターネット。日夜、最弱決定トーナメントが開催され、鬨の声が負の方向へと拡散していく。
「親ガチャ」という言葉は実に鮮烈で象徴的だと思う。「格差」などという手垢のついた言葉に比べてこの新語のえぐるような響きはどうだ。単に親の出来で子供の生涯が左右されるといった、今さらあえて論ずるまでもない確定済みの事象のみならず、今日における価値基準の収斂性までもが巧みに示唆されている。
以前はcoc.nvim を用いて開発環境を構築していたが、オールインワン系プラグインならではの過剰性能に思うところがあったのでリプレイスを図ることにした。というのも、CoCが提供する機能のうち僕が絶対に必要としているのはせいぜい下記の3つ程度だったからだ。
・自動補完
・LSP
・セレクタ
したがって、上記の機能を満たす単機能のプラグインをそれぞれ見繕えば当座の目的は達成できたことになる。僕にとってのVimは小回りの利くサブ武器なので、さしあたり一通りの編集作業がこなせる形に持っていければよいものとした。
紙幣のデザインが新しくなる。この件は2年か、3年くらい前には告知されていて、新紙幣の外観も既に公開済みだったように思う。というのも、僕自身そのデザインを見て 「うわダサいなあ」 と強く感じた記憶があるからだ。近頃また新紙幣に関するニュースが報じられて改めて見る機会が増えてきたが、未だ感想は変わらない。僕の感性――ミニマリズム的感性では、どんなに前向きに解釈してもダサく見える。
新紙幣がダサく感じられる原因はおそらく、同じアイコン(肖像)が使い回されていたり、フォントサイズがやたら大きく間延びしていたりと、なにかと情報過多を印象づける要素が多いところにあるのだと考えられる。ネット上でも否定的な声が多い。情報過多の装飾を疎む傾向は、実物と抽象的な記号を容易に関連づけられる能力が人々の間に育まれていった結果と言える。
誠に遅まきながら、森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」を読んだ。同著者の作品といえば「四畳半神話大系」に触れたきりだったが、折よくKindle Unlimitedの対象作品に含まれていたので手に取った次第である。
ひとまとめに言うと、とにかく酒が飲みたくなる話だった。表題作の章にやたらと酒を飲むシーンが出てくるのだ。続く後の章に酒はろくすっぽ登場しないのに、僕はずっとそのことばかりに気を取られていた。同著者の鬱陶しくも美しい筆致で描かれたそれは、下戸の僕には存在しないはずの器官をいたく刺激せしめた。