2022/06/24

2022年参議院選挙 既成政党以外まとめ

本エントリは2022年の参議院選挙に立候補する既成政党以外について記す。既成政党とは国政に議席を有しているか、もしくは直近に有していたことがある政党を指す。そういう権力を持った強い存在は勝手に誰もが注目するだろうから、ここは一つあえて珍獣のうなり声でも聞いてやろうといった趣向である。 参政党 ■思想傾向:右派 ■特徴要約:反ワクチン、自然主義 今回の選挙で本当に議席を獲ってしまいそうな勢いを持つ政党。5万超もの党員数を誇り、全国的に候補者を擁立している。 「ゴレンジャー」 と呼ばれる5人の著名人(武田邦彦氏など)を事実上の指導者とし、独特の言い回しを用いた演説を得意とする。各地の街頭演説で多数の聴衆に囲われている様子を見るに、実際にこの手法は効果を発揮しているようだ。 Read more

2022/05/25

人を増やすことのろくでもなさ

少子化はなにも日本に限った話ではない。中国や韓国もそうだし、アメリカやEUもそうだ。およそ先進国とは呼べない経済規模の国でさえ、出生率は減少傾向にある。極めつけは上記の画像だ。13億人超もの国民を誇り、間もなく中国の人口をも抜くと言われているあのインドが、とうとう人口置換水準を下回ったのである。 人口置換水準とは文字通り、その地域において人口を維持できる合計特殊出生率の値を表している。大抵は2.0とちょっとをキープできていれば均衡的と見なされるが、件のインドの数値はジャスト2.0。つまり今後これが回復しなければ、インドはいつの日か少子化に突入してしまうのだ。かの巨大国家でも人口減少には抗えない。この絶望的な事実をどう捉えるべきかちょっと考えてみたい。 Read more

2022/02/25

地に足のついた祖国防衛議論

西暦2022年2月24日、名実ともに戦争が始まった。タイムラインを更新するたび、色濃く象られる戦争の実像に僕はすっかりあてられてしまった。今まさに、われわれと同じ人間が、別の同じ人間の手によって砲撃され、銃撃され、その肉体をずたずたに引き裂かれているという現実のむごさには耐えがたい恐怖を覚える。 どうやら僕は現代国家の理性をずいぶん高く見積もりすぎていたらしい。確かに、銃弾や爆撃に斃れる人々は今までにも大勢いた。だがそれは国家とは名ばかりのテロリスト集団の仕業であったり、もともと政情不安を抱える紛争地域の話だった。国際秩序の重要な一端を担う常任理事国が、今や隣国を手前勝手な理由で完全に攻め滅ぼさんとしているのだ。 Read more

2021/12/29

中間は存在しない

米国で最近流行りのムーブメントがある。せっかくの年の瀬なので僕はその最新トレンドをちょっくら紹介したい。一般にそれは 「Woke」 と呼ばれている。活動そのものを「Woke」と表すこともあれば、運動に与する人を「Woke」と言うこともある。文字通り、彼らは「目覚めた人」を自称する。一体、なにから?――われわれの社会に潜む隠れた差別的構造からである。 たとえば、ここに白人男性がいるとする。彼は五体満足で、シスジェンダーだ。この瞬間、彼は他者を抑圧していることになる。 なぜなら人種や性的志向の要素においてマジョリティに属しているからだ。Wokeの言い分によれば、マジョリティは生まれながらにしてマイノリティを構造的に抑圧する。これは個々人の行いとは無関係に、ただ息を吸って生きているだけでも変わりない。このようにしてすべての人間の各属性を点検し、マジョリティの抑圧グループと、マイノリティの被抑圧グループに選り分けていく。中間は存在しない。 Read more

2021/10/26

僕はこのように投票した

先日、買い出しのついでに期日前投票を済ませた。僕は根っからの左翼ということもありこれまで投票先にはあまり悩まなかったのだが、今回は予想外の懸念が発生したために投票行動の修正を余儀なくされた。本エントリは投票先の決定に至るまでの経緯について記す。世間では投票を促す文言ばかりが盛んに打ち出される一方、実際に他人がどのような理路でもって投票先を選んでいるか分からないまま迷っている人たちも大勢いると思う。僕の例が参考になれば幸いだ。 Read more

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