2020/12/09

事実だけでも印象操作が可能な実例

いま世界中で合衆国大統領選挙に関するフェイクニュースが飛び交っているが、事実だけでも印象操作は十分に可能である。本記事はその実例の一つを示す。 一昨日、あるニュースが発表された。下記はその引用文となる。 日本学術会議会員の男逮捕 下半身触る姿見せた疑い 商業施設内で自分の下半身を触り、その様子を女性店員に見せつけたとして、兵庫県警西宮署が県迷惑防止条例違反の疑いで、豊田理化学研究所フェロー、川村光容疑者(66)=名古屋市名東区=を逮捕していたことが7日、県警への取材で分かった。川村容疑者は日本学術会議の会員。 Read more

2020/12/07

linux-zenの導入について

これまでカスタムカーネルにはほとんど縁がなかった。僕はオーディオ好きなのでリアルタイムカーネルには少しだけ関心を持っていたが、システムの安定性に影響を及ぼしそうなので試用には至っていない。 一方、linux-zen、俗にZENカーネルと呼ばれるカスタムカーネルにはもっと普遍的な付加価値がありそうに思われた。なんせArch LinuxのWikiでは下記のように説明されている。 ZEN Kernel はカーネルハッカーたちの知恵の結晶です。日常的な利用にうってつけの最高の Linux カーネルになります。詳しい情報は https://liquorix.net を見てください (Debian 向けの ZEN ベースのカーネルバイナリ)。 Read more

2020/12/06

言葉が機能を失う時

Viという名前のエディタがある。初めてリリースされたのは1976年。僕が生まれるより20年近く早い。上記の画像はWikipediaから拝借したViの実行画面だが、これは今からする話にはやや不適切かもしれない。というのも、この画像のViは明らかにモダンなコンピュータ上で実行されており、‘76年の頃のそれよりもはるかに解像度が高く発色数にも優れていることがうかがえるからだ。 Viという名称は英単語のVisualに由来しているらしい。このモダンに実行されたViでさえ、黒い背景とあらかさまにジャギった白い文字からビジュアル性を感じ取れる人はそう多くないと思われる。今日の基準から言えばむしろコマンドラインの方に近い。しかし、‘76年の段階においてはViの持つ機能が十分にビジュアルという単語に値するものであったことは、当時のコンピュータ史を紐解けば想像に難くない。 ここまで読んで「ああ、これは自分向きの記事じゃないな」 と思った人もいるかもしれないが、こういった概念はなにもコンピュータに限った話ではない。記事タイトルの通り、ある言葉の文脈が人々の認識に伴って変化していくということは、もっと普遍的な事例にも当てはまる。 Read more

2020/12/05

Discordは早漏野郎

本日の朝方、いつものようにArch Linuxを起動すると唐突にDiscordが手動アップデートを要求してきた。わざわざ圧縮ファイルをダウンロードし、任意のディレクトリ下に展開せよということだ。毎朝、習慣的に行っているyay -SyuにDiscordのアップデートは含まれていなかったので、よほど急に行われた更新だったのだろう。 通常、Linuxにはアプリケーション(パッケージ)の導入から更新、削除までを一括で管理する仕組みが備わっている。これをパッケージ管理システムと言う。macOSにも同じ仕組みがあり、これはHomebrewと呼ばれるがGUIアプリケーションを管理する文化はないと思われる。 Read more

2020/11/27

Apple M1は演算性能が高いわけではない

高速なのはメモリとI/Oである。まずは下の画像を見て欲しい。 Apple M1チップの実物写真だ。見てのとおり、一枚のSoCの横に二枚のRAMが直に取り付けられている。M1チップのイメージ画像ほど美しくはないが、それでもなんとかしてSoCとRAMを隣接させることに成功している。乱暴に言ってしまえば、このように各要素間の物理的距離が近ければ近いほど性能は高まりやすい。 なぜなら、データ伝達に使われる電気信号のスピードは一般に想像されているよりはるかに遅い(光速の200分の1)からだ。毎秒何億、何兆回もの計算処理を繰り返すCPUにとって数センチの物理的距離が発生させる遅延は決して無視できるものではない。 Read more

©2011 辻谷陸王 | Fediverse | Keyoxide | RSS | 小説